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飴色トライアングル【完結】
第7章 私…届かない声で助けを求めてたの!
「実はさ、今日雅人と千秋ちゃんがデートだってこと知ってて美緒ちゃんに電話したんだ」
へ?そうなんですか?
でもなんで…
「──えっと、俺さ─
美緒ちゃんと2人で話したいと思って」
「美緒ちゃん…俺さ、もっと美緒ちゃんの事を知りたいし、俺の事も美緒ちゃんに知ってもらいたい」
えっと─それって─
「今は、まだ友達でいいんだ!だけど…いずれは美緒ちゃんに男として見てもらいたいと思ってるから」
「……」
「ごめん、突然─こんなこと言うつもりじゃなかったんだけど今しか無いと思って」
突然の告白に何て言ったらいいのか─
「ホントごめん」
拳を握ったまま頭を下げる大智さんに…
心が揺れた。
でも…
「大智さんありがとう、でもまだ…」
「──うん、いいんだ分かってる!俺の気持ちを勝手に伝えただけだから…」
待って大智さん
最後まで聞いて
「もうちょっと友達を続けてからでいいですか?」
え?…
大智さんが顔を上げた─
「まだ私、大智さんの事よく知らないから─だけど私も大智さんの事…もっと知りたいと思ってます」
「美緒ちゃん…いいの?」
コクン
大智さんは暫く固まってたけど
ホッとしたのかグラスに残ったお酒を一気に飲み干した。
「はぁ~!やべっめっちゃ緊張したわ」
クスッ…
大智さんの笑った顔が子供みたいで可愛いと思った。
これからどうなるか…先の事は分からないけど
いい、きっかけになれば!
「美緒ちゃんありがとう」
「まだこれからですよ、今は友達ですから♪」
「アハハ、そうだった」
大智さんとなら前を向けるかも
そう思った。