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飴色トライアングル【完結】
第1章 なんで今頃私の前に現れるの?

〝お連れ様もうお待ちですよ〟

〝そうですが、ありがとうございます〟

ん?来たかな?

ガラッ──あ、やっと来た!


「お姉ちゃんお待たせ」
「遅いよ…由美…!?…ん?…」

妹の後ろに人影が見えた。

あれ?
誰かと一緒に来たのかな?

ん?
グッ…ぇ?……うそ

「………」

な、んで?
思わず息を飲んだ!

ドクン…ドキッ、ドキッ
急に胸の鼓動が激しくなって心臓が跳ね上がる…

─どういうこと?──


由美と一緒に入って来た人物…それは

好きで好きで堪らなかった──元彼だった。

「……ヒデ…」
なんで─ここにヒデがいるの?

ドクン、ドクン
7年ぶりの再会。

大人になったヒデは
やっぱりカッコよくてあの頃のまま…


懐かしさと同時に
薄れていた記憶が蘇って涙が溢れそうになった!

さっき駅で見掛けたのは

やっぱりヒデだったんだ!


何て声を掛ければいい?

私の事、覚えてるよね…

「あ、あの…」
「お姉ちゃん、ちょっとお姉ちゃんったら」

え?
妹の声にハッとした!

今ここには由美もいる。

ヒデと由美の関係もわからないのに
迂闊に声を掛けてはいけない…そう思った!


「あっ、な…に?」

「大丈夫?、そんなに驚いた?─ごめんね、ビックリさせて、紹介するね」

紹介──

由美は振り返り可愛い笑顔でヒデに手を伸ばした。

すると─
彼もそれに答えるように由美の手を握り返す…

!?…

笑い合う2人はまるで恋人同士…

まさか…

「……」
「お姉ちゃん、私ね、今この人とお付き合いしてるの、会社の先輩で進藤英昭さんって言うのよ」


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