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飴色トライアングル【完結】
第8章 俺─ずっと後悔してたんだ
溢れる涙が零れ落ちる...
「ごめん、こんな事言っちゃって─でもどうしても言いたくて……」
「由美の姉貴が美緒だと分かった時」ぇ!?─
ヒデが淡々と話し始めた。
「すげ~複雑だったんだよ。もう会いたくないと思ってた筈なのに…今、美緒がどんな生活をしているのか?どんなふうになってるのか気になって仕方なくてさ─」
美緒に一方的に別れを告げられて腹が立ったのもあって─俺と由美との今の関係を見せ付けたいと思ったんだ─
始めは面白半分
美緒がどんな顔をするのか見てやりたかった。
でも、会うと昔の感情が蘇ってやっぱり気になって
わざと部屋に行ったりマンションの下で待ってたり…男に送られてきた時は、なんか凄く悔しくて、つい酷い嫌みな事言ったり
「バカだよな、ガキみたいな事して」
思い出すように語りだすヒデに胸が締め付けられる。
「でもさ、それで気づいたんだよ─俺、美緒の事が今でも好きなんだって」
…!?
「美緒は?…俺の事、もう好きじゃない?」
「…//」
ウッ─グスッ
そんなこと─聞かないでよ!
私だって!─ずっとヒデの事を…
でもそれを言ったら後戻り出来なくなるから…考えないようにしてたのに。
なんて答えればいい?
「……//」
返事が出来ないでいると、また…
「美緒、正直に言って!俺の事─嫌いか?」
ブンブン─
グスッグスッ
大好きだよ…ずっと
忘れたくても、忘れられなくて…苦しかった!
言ってもいいの?
ヒデの眼を見てたら想いが溢れて
やっぱり伝えたくなった。
「だぃ、すき─ウッ、ウェッ、ヒデの事が、大好きなの」