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飴色トライアングル【完結】
第8章 俺─ずっと後悔してたんだ
〝美緒…ミオ、好きだよ、ミオ〟
抱きしめられて囁かれ─
心が揺れる!
ヒデの囁きが私の心を溶かし
正気を奪っていく。
「はぁ、美緒」
〝ンッ、ンンッ、ハァ…ヒデ〟
〝ミオ─ミオ〟
ヒデの舌が唇の隙間から入って動き始めた。
クチュッ、ンン、ヒデ─ヒデ
私─こうなる事を望んでいたのかも…
昂った気持ちのままヒデの舌を受け入れていた。
グッ─
涙で視界がボヤけ眼が霞んでくる…
ウッ─ンンッ!
クチュゥゥ…
「ん!?─ぇ、美緒?─嫌だった?」ブンブン
ごめん、私が泣き出したから
ただ、ヒデとこんなふうに、なるなんて
もう二度と出来ないと思ってたから…
ヒデが涙を拭ってくれて抱きしめてくれた。
──その時
♪♪.*:♪・' ─ビクッ!
「「…ハッ!」」
テーブルに置いてあったヒデの携帯が大きく鳴り響いた!
♪.*:♪─♪~*:♪・'
固まったまま鳴り響く携帯に視線を向けると
そこには──見慣れた名前が表示されていた。
〝由美〟
「あ!」
夢から覚めた瞬間だった。
私ったら…なんてことを─
現実を思い知らされ─
咄嗟にヒデの腕を振り払った。
舞い上がってた!
いくら私達が想い合ってたとしても
ヒデは由美の恋人
こんな事したら妹が傷付くことになるのに…
「──ヒデ、出ていいよ」
「─いや、いいよ」でも…
♪.*:♪─♪~*:♪・'
「「……」」
お互い黙ったまま
鳴り響く携帯を見つめていると罪悪感に襲われ胸が苦しくなった。
私…
妹の恋人となんて事を─
「ヒデ、やっぱり出てあげて」
大事な用事かも