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飴色トライアングル【完結】
第9章 まるで迷路…抜け出せなくて

「じゃデザート食べない?英昭さんが買ってきてくれたの」
「……」

一瞬、美緒と眼が合った。
すぐに俺から眼を逸らし由美に話し掛ける…

「急に食事なんて─どうしたの?」

最近は一緒に食べる事も無かったのに急に支度までして、おまけに俺までいるんだから不思議に思ったのかもしれない。

「私が英昭さんを誘ったの、最近忙しいし外食ばかりだから…お姉ちゃんも疲れてるみたいだし一緒にどうかなと思って」


「……そぅ」

美緒は戸惑いながらも笑顔を見せた。

「…ごめんね気を使わせて!英昭さんもすみません。」

「あ~いや、それはいいんだけど─じゃデザートだけでも一緒にどうかな?」


「──そうですね、じゃ着替えて来ます」

暫く考えてたけど─美緒は承諾してくれた…

リビングから出ていく美緒の後ろ姿を見て複雑な心境になった!

何故なら無理して笑ってるのが分かったから。



──//
着替えを終えた美緒が戻ってきた。

「お姉ちゃん、先に頂いてるよ」
「ぅ、うん」

「「「……」」」

テーブルについた美緒だったけど
口数は少ないし、なんとも重い空気だった。

由美が気を使って一生懸命盛り上げようとしてる。

「デザート美味しいね…ね?お姉ちゃん♪」
「…う、ん、そうだね」

「実家近くにも美味しいケーキ屋さんあったよね?…あ英昭さん知らない?chouchou(シュシュ)ってお店」

「……!」

chouchou?
もちろん知ってるさ。
昔、美緒が好きでよく行ったから

美緒の反応が気になってチラッと視線を向けるが、俺とは眼を合わせようとしないし

何の反応も示さない─

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