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一秒に見えた世界
第11章 本気です
なんとかそんな優誠はなだめて金曜日は秋元さんがよく使うという喫茶店へとランチに行った。そこは会社のすぐ近くで落ち着いたモダンな喫茶店。
『ここって安くて美味しいからすぐ席がいっぱいになるの。』
って秋元さんが私に教えてくれた。秋元さんの言う通り私と秋元さんが行くと2人用の席がぎりぎりに空いていただけだった。
そうやって私の生まれて初めてのバイトは無事に終了した。秋元さんが
『お疲れ様でした。お給料は10日に口座に振り込まれますからね。』
と言ってくれた。私は秋元さんにお礼を言ってから会社を出た。打ちっぱなしもコーチには来週から学校だからと言ってなんとか練習を無事に終了した。
そしてついに土曜日になった…。
私は朝から落ち着かなくてずっと緊張をしていた。ママは午前中だけ仕事して来るとか言うと家から出て行って居なかった。私は今日は何人でもいいからママの病院に急患が入って欲しいとか願った。
お昼過ぎにはパパが来た。私はパパとお昼ご飯を近所のレストランに食べに行った。
『パパはいいけどママには来て欲しくないなぁ。』
私はパパにそう言ってみる。パパは少し困ったように
『綾子さんだって美奈が心配なんだよ?』
と言う。綾子さんとはママの事だ。パパは時々ママを綾子さんと呼ぶ。私はパパが好きだからパパがそう言う時は何も言わないようにしている。
私の期待を外して夕方のぎりぎりにはママが仕事から帰って来た。久しぶりの3人家族だけど家の中は空気がピリピリとしている。うちの離婚の原因は私に対する育て方の食い違いからだ。
私が小学生の時にパパは九州の会社で支店長になってしまい単身赴任になった。
ママは仕事仕事で私を放たらかしになりパパはママと離婚をしてパパが私を引き取るつもりだったのがちょっとのんびり屋のパパは裁判で見事にママに負けてしまったのだ。
だからパパはママが嫌いで別れたとかそういうわけではなかった。パパはパパで単身赴任という負い目があったからパパはママには何も言わない。
でも言うのはママの方だ。
『パパがいつも甘やかすから美奈が馬鹿な事ばかりするんでしょう?』
とパパをママは責め始める。私はこれが子供の時から嫌いだった。パパはママが何を言っても黙っている。そうしていたら結城さんが私達を迎えに来てくれた。
『ここって安くて美味しいからすぐ席がいっぱいになるの。』
って秋元さんが私に教えてくれた。秋元さんの言う通り私と秋元さんが行くと2人用の席がぎりぎりに空いていただけだった。
そうやって私の生まれて初めてのバイトは無事に終了した。秋元さんが
『お疲れ様でした。お給料は10日に口座に振り込まれますからね。』
と言ってくれた。私は秋元さんにお礼を言ってから会社を出た。打ちっぱなしもコーチには来週から学校だからと言ってなんとか練習を無事に終了した。
そしてついに土曜日になった…。
私は朝から落ち着かなくてずっと緊張をしていた。ママは午前中だけ仕事して来るとか言うと家から出て行って居なかった。私は今日は何人でもいいからママの病院に急患が入って欲しいとか願った。
お昼過ぎにはパパが来た。私はパパとお昼ご飯を近所のレストランに食べに行った。
『パパはいいけどママには来て欲しくないなぁ。』
私はパパにそう言ってみる。パパは少し困ったように
『綾子さんだって美奈が心配なんだよ?』
と言う。綾子さんとはママの事だ。パパは時々ママを綾子さんと呼ぶ。私はパパが好きだからパパがそう言う時は何も言わないようにしている。
私の期待を外して夕方のぎりぎりにはママが仕事から帰って来た。久しぶりの3人家族だけど家の中は空気がピリピリとしている。うちの離婚の原因は私に対する育て方の食い違いからだ。
私が小学生の時にパパは九州の会社で支店長になってしまい単身赴任になった。
ママは仕事仕事で私を放たらかしになりパパはママと離婚をしてパパが私を引き取るつもりだったのがちょっとのんびり屋のパパは裁判で見事にママに負けてしまったのだ。
だからパパはママが嫌いで別れたとかそういうわけではなかった。パパはパパで単身赴任という負い目があったからパパはママには何も言わない。
でも言うのはママの方だ。
『パパがいつも甘やかすから美奈が馬鹿な事ばかりするんでしょう?』
とパパをママは責め始める。私はこれが子供の時から嫌いだった。パパはママが何を言っても黙っている。そうしていたら結城さんが私達を迎えに来てくれた。