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第20章 時々…お前がわからねぇ

だから私は慌てて出掛ける用意をしてから優誠について行く。優誠が車を出して行った先は巨大なおもちゃ屋さん。優誠が子供みたいに笑って

『２人で出来る事を探そうぜ。』

と言った。カードゲーム、テレビゲーム、ボードゲーム。優誠と２人で色々と見て回る。これはこれで本当に子供になったみたいな気分になって来て本当に面白かった。

ふいに私はお店のとある通路で立ち止まってしまった。そこには様々なジグソーパズルがあり、その１つは大きな箱の表紙に満開の桜並木の写真が付いたジグソーパズル置いてあった。

１千ピース…、私みたいな適当人間がやると何ヶ月かかっちゃうんだろう？

そんな事を考えていた私に優誠が

『これがやりたいか？』

と聞いて来た。私が

『綺麗な桜だから…。』

と言うと優誠がお店の人を呼んでそのジグソーパズルとそれを収める専用のパネルを頼んでいた。

その帰り道に優誠が

『俺より夢中になるとかは絶対に無しだぞ。』

と言った。私は

『大きいからリビングを占領しちゃうね。』

と言って笑った。お昼のランチを食べて帰ってからは家で２人でその桜のジグソーパズルに夢中になった。優誠はまずは端の枠からだとこだわるけれど私は適当に真ん中辺りから始めた。

２人で文句の言い合いをしながらただ笑ってジグソーパズルをやった。結局、夕方までに20ピースくらいしか出来なくてそれでも楽しくて２人で笑えた。

夕食の時に優誠が

『焦る事はない、のんびりとやって行けばいい。』

と私に穏やかな表情で言った。私は本当に幸せだと感じた。あのせっかちな優誠が私の為に２人の時間はのんびりを選んでくれているのが嬉しかった。

夕食の後は優誠がいつも通りに私を家まで送ってくれる。今日は私から優誠にキスをする。それから私は

『週末は絶対に迎えに来てね。』

と言った。優誠が今週は金曜日の夜の仕事帰りに私を迎えに来てくれるって約束をしてくれた。

次の日からは私は普通の学校生活のはずだった。なのに由良がわざと私に聞こえるように

『誰かさんの適当主義のせいで残念ながらうちは２番で終わったよね。』

と自分のお取り巻きの子達に言った。うちの学際での売り上げは確かに全体の２番だった。