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第8章 なんでゴルフとか必要なのよ

えー！？私のバイトはどうなるの？

とか私がブツブツと言ってたら優誠が

『打ちっぱなしに行くのもお前の仕事だ。』

とか言い出した。

そんな仕事って変だよ。変！！

って考えたら今度は容赦なくデコピンが来た。

『だから…、優誠さん…。痛いです。』

半泣きで私は言うけれど優誠はもう完全に不機嫌なままだった。そんなこんなでやっと３ホールだけ回ったところでお昼になってしまった。

この時、私は始まったばかりの私のゴルフ人生で初めて凄い事を知った。

ゴルフ場の食事ってなんて豪華なんだろう。

ゴルフ場では、お寿司、うな重、ステーキ、高級食材がなんでもありって感じのレストラン。

この豪華な食事にご機嫌になる私に

『飯の時は嬉しそうだな？』

と優誠が言って来る。

『だって…、一緒に食べてくれる人がいるから。』

と私は素直に言った。私は本来なら食事にも適当主義だ。だって１人だと何を食べても美味しくないからといつも適当に食事をする。でも優誠が私と一緒に居て一緒に食べてくれるのなら食事が楽しくて美味しいから、だから私はちゃんと食べたくなって来る。

多分、優誠はそんな私を理解してくれたらしく

『一緒に居てやるから、しっかり食えよ。』

と私に言ってくれた。私はそんな優誠の一言がいつも嬉しかった。だから夕方まで、とにかく私は優誠の為にと必死にゴルフをした。だけど帰りの車で優誠が

『ゴルフ場にはお前はすげー迷惑な客だったな。』

とか私に言う。

初めての人を無理矢理にコースに出す方が間違ってるよ。

と私はブツブツと言ってやる。優誠は

『前もって行くのは知ってたんだから自分から練習にくらい行けよ。』

と言って私に呆れていた。私は

『だから、なんでゴルフが必要なのよ？』

と優誠にもう一度言ってみた。優誠は

『多分、親父の呼び出しはゴルフだからな。』

とだけ私に答えた。

なんで優誠のパパの呼び出しがゴルフなのよ？

私がひたすら考えていたら優誠が私の頭を撫でながら

『くだらない事は考えるなよ。』

としっかり私に釘を刺して来た。