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一秒に見えた世界
第9章 バイトじゃない気がする
土曜日はお昼の少し前に優誠が私をお迎えに来てくれた。一緒にパスタのお店でランチを食べて私はもうご機嫌だった。

優誠のマンションに着いた時に私にはなんだか急にパンティの中がヌルッとする感触があった。

え?やだ…、まさか優誠のマンションに来ただけでアソコが濡れるとかありえないよね?

そう思って私はとりあえずトイレに向かっていた。トイレの中でパンティをずらしたら

うげっ!?

と私はなった。私は突然だけど生理が始まっていた。

うぅっ…。どうしよう…?予定まで3日も早いから何にも準備とかしてないよ。

私はひたすらトイレで悩み続けた。しかも、よく見たらスカートにまで血が付いていた。

動けなくなった自分が段々と惨めに感じて私は泣きたくなって来た。そうしてたら優誠が

『いつまで入ってる?うんこか?』

って言ってトイレのドアを叩き始めた。

やだ…、どうしよう…。

ますます私はパニックになった。携帯もバッグもリビングに置いて来た。優誠は私が黙っているからドアをずっと叩き続けている。

『うぅぅっ…。』

泣きたい、泣いちゃう。

もう涙腺はとっくに緩んでいたから私はポロポロと涙が出て来た。確かに生理は来て欲しかったのだけどこんな形では来て欲しくはなかった。

『お前、いい加減にしないとドアをぶち破るぞ。』

優誠が完全にキレているのがわかった。私は黙ってトイレのドアの鍵だけを外した。優誠がトイレのドアを開けた。私はただ泣いているだけだった。状況を見た優誠が

『10分だけ待ってろ。』

と言ってドアを閉めてマンションから出て行ったのが私にはわかった。本当に10分くらいで優誠が帰って来て私に小さな紙袋を渡したらまたトイレのドアを閉めた。

紙袋の中には多分優誠がコンビニで買ったと思われるナプキンとショーツが入っていた。私はすぐに着替えてトイレのドアを開けたらドアの前には私のパジャマまでが置いてあった。

パジャマに着替えてからの私は汚れたパンティとスカートを手洗いしてから洗濯機に入れた。そしてパジャマのまま私がリビングに行ったらソファーにいた優誠が

『おいで。』

と言ってくれた。私はそんな優誠にしがみついて泣いた。自分が何も出来ない子供なんだと思い知らされた気分だった。優誠は黙って私の背中を撫でてくれた。
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