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この香りで……。
第19章 爪
ブブブ、ブ……。
ラインの着信音に呼ばれる。バイブの振動が静かな病室に響く。
『おはよ』
美希からのメッセージだ。
奈々葉は『ごめんね』と美希に送り返す。
『もう、そろそろ解決しそう、らしいよ。そうだ、ほら……』
『ネイル行ってきたの』のメッセージの後、艷やかな爪のアップの写真。恐らく美希の指先だ。小さなキャンバスのようなそこには流れるようにデザインされた白色。そして爪の先には赤味を帯びたピンク色と真珠のような小さな粒が一つ添えてある。
『へーかわいいね』
『自分でデザインしたの』
『そうなんだ。意味ってあるの、デザイン……?』
『まあね……』とその最後には赤いハートの絵文字が添えてあった。
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ラインの着信音に呼ばれる。バイブの振動が静かな病室に響く。
『おはよ』
美希からのメッセージだ。
奈々葉は『ごめんね』と美希に送り返す。
『もう、そろそろ解決しそう、らしいよ。そうだ、ほら……』
『ネイル行ってきたの』のメッセージの後、艷やかな爪のアップの写真。恐らく美希の指先だ。小さなキャンバスのようなそこには流れるようにデザインされた白色。そして爪の先には赤味を帯びたピンク色と真珠のような小さな粒が一つ添えてある。
『へーかわいいね』
『自分でデザインしたの』
『そうなんだ。意味ってあるの、デザイン……?』
『まあね……』とその最後には赤いハートの絵文字が添えてあった。
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