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秘密のピアノレッスン
第11章 大事なもの

今日起こった出来事が、頭の中でまだ整理しきれていないけれど、このブレスレットのお陰で、夢じゃないんだなぁ……と思える。
先生に隅々まで愛されたことや、……私を彼女だと思ってくれていること。
「君に恋愛感情を抱くことは、講師としては決していい事ではないけど……君の親に、周りにも、理解してもらえるように力を尽くすから。心配しないで」
先生は、そう言ってくれた。
夢を見ているようだ。
足元がふわふわと雲の上を歩いている気分で、外はこんなに寒いのに、全然寒さも感じない。
誰かに愛されるというのは、こんなにも幸せで、泣けてしまうのかと、18歳になって初めて知った。
……でも。
母に見つかるといけないから、家につく前にブレスレットを外さなきゃ。
家の門から少し離れた道路の脇で立ち止まった。珍しく家の前に車が停まっている。
何だろう……。
ブレスレットを外し、手のひらで握りしめ、再び歩き出す。
黒い外国車の運転席には、男の人が乗っているのが見えた。近づいてくる私が見えたのか、ブゥゥゥン……と発進させて、角を曲がって行った。
先生に隅々まで愛されたことや、……私を彼女だと思ってくれていること。
「君に恋愛感情を抱くことは、講師としては決していい事ではないけど……君の親に、周りにも、理解してもらえるように力を尽くすから。心配しないで」
先生は、そう言ってくれた。
夢を見ているようだ。
足元がふわふわと雲の上を歩いている気分で、外はこんなに寒いのに、全然寒さも感じない。
誰かに愛されるというのは、こんなにも幸せで、泣けてしまうのかと、18歳になって初めて知った。
……でも。
母に見つかるといけないから、家につく前にブレスレットを外さなきゃ。
家の門から少し離れた道路の脇で立ち止まった。珍しく家の前に車が停まっている。
何だろう……。
ブレスレットを外し、手のひらで握りしめ、再び歩き出す。
黒い外国車の運転席には、男の人が乗っているのが見えた。近づいてくる私が見えたのか、ブゥゥゥン……と発進させて、角を曲がって行った。

