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秘密のピアノレッスン
第10章 18歳
ふふふっと笑うと、今度は先生がふわりと毛布をかけてくれた。ふたりでひとつの毛布に包まる。

そしてそしてまた、先生は寝息を立ててしまった。無防備な顔は、子どものようにあどけない。こんな寝顔が見られるなんて、今日は何ていい日なんだろう。

さっきは少しだけ、いやらしいことをするのかと疑ってしまったけれど、本当に一緒に寝るだけだったのに、私ってばかだなあ。

眠りにつく前に少しだけ欲張って、先生のほっぺにキスをしたら、私の髪が先生の顔にさらりと掛かってしまった。

「ん……?」
「……あ……ごめんなさい、寝て下さい」
「うん……」

微睡む先生が、私の体を腕の中に引き入れた。ぎゅうと抱きしめられて、私も同じぐらいの力で先生を抱きしめる。

あったかい……。

先生の寝息を耳元で聞きながら、少しの間眠りについた。

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