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どうか、その声をもう一度
第3章 冬に溶ける憂鬱

舌を絡めるキスの気持ち良さで目を閉じる。太腿を撫でていた手はショーツの中へ滑り込む。自分で触れなくたって濡れそぼっているのはよく分かる。もじもじと足を動かすと、指は迷いなく、中へと挿入された。
「あっ…」
「自分で動くんじゃなかったっけ」
「……いじわる」
片足を秀治の腰を抱えるように動かした。中に入った2本の指が良いところに触れるように腰を揺らせば粘着質な音が小さく聞こえる。秀治にしがみついて腰を揺り動かす私を、彼は薄らと笑ってみている。その顔はどきどきするほどセクシーでたまらない。
「あっ、あんっ…んっ…」
生易しい刺激だった。もっと、もっとだ。頭が弾け飛ぶくらいの快感が欲しい。動かしてよ、とせがむように秀治の下唇を甘く噛むと彼は中から指を引き抜いた。
「やだ…っ…」
「お前のその顔、ほんとずるいわ」
「え…?」
下半身だけ裸になり、コンドームを装着した秀治がベッドに仰向けになった。目線だけで私を促す。よろよろと起き上がり、彼の下肢を跨ぐ。騎乗位は好きじゃない。だって、
「あんっ…」
「今、イった?」
「イって、な…ああっ…」
「嘘つけ。ぎちぎちなんだけど」
ゆっくり挿入しようとしたのに、秀治は私の腰を掴むと一気に奥を狙って、腰を落とさせた。目の前がちかちかする。それから、太腿がぶるぶると震えて、もうなにも考えられなくなった。彼の胸に倒れ込もうとしても、身体を押し返される。自分の意志とは関係なく収縮する膣が彼のモノを締めつけている感覚に興奮が煽られた。
「上乗るの好きじゃない、とか言うくせに大好きだもんな」
「ちがう、あっ、ああっ、ちょっと…」
「ほら、動くんだろ」
「まって…まだ…あんっあっ、あっ…」
微かに腰を動かしていた彼は、私が倒れ込まないように身体を押し返しながら腰の動きを止めた。秀治のモノが膣内に入っているというだけで気持ち良いことは気持ち良い。だけど、もっと刺激が欲しい。その為には自ら腰を動かすしかなかった。

