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キズナツナグモノガタリ ~誠の男と性の少女~
第5章 特訓! 沙川花楓!!
「花楓、いいか?」
「うん」
俺は出来れば『力』を使わずに戦いを終えたかった。近藤の刀が『蘇った者』を斬ることが出来るのは、先日の武田観柳斎との戦いで実証済みだ。どうにかそれだけで乗り切りたかったが、原田左之助はそんなに甘い相手ではなかった。
『力』の代償。強烈な性の快感が花楓を蝕む。
知らなければ使えた『力』も、代償を知ってしまった以上使いにくい。
それでも。
このまま負けるわけにはいかない。俺が倒れれば花楓一人で戦うことになる。それは勝ち目の薄い、絶望的な戦いになるだろう。
それだけはさせない。
それに俺はまだまだ死にたくない。やっと花楓と気持ちを確かめ合えたというのに。これからいろいろ、あれやこれやも出来るというのに。
これからが俺の人生の楽しい時期だ。邪魔はさせない。
花楓は小太刀を抜き、精神を集中させ俺と意識を同調させる。
原田はその様子を見ていた。
もっと手応えのある戦いを。忙しなく動く筋肉がそう語っている。
きいぃ…ん…
音さえ聞こえそうなほどの勢いで集中力が増していく。青白い炎が俺を包む。
俺が向き直ると、原田が槍を構えた。
変わらず不敵な笑みを浮かべながらも、ぴんと空気を震わせる緊張感を身に纏っている。
「いいぜ、楽しくなってきやがった」
今から遊ぼう、と言われた時の子供のような、無邪気な闘志で原田が笑う。
「行くぜ」
俺を突き刺そうとする槍の穂先が動いた瞬間、全ての決着はついた。
青白い炎が爆発した。槍が繰り出されるより早く俺の刀は原田を斬り裂く。
そして弾け飛ぶように俺を覆う光も消えた。
「やるじゃねぇか」
にやり、と笑うと原田はその姿を闇に溶けさせていく。
後にはぺたん、と地面に崩れ落ちた花楓と俺の二人だけが残った。
『力』は一瞬だけ俺に爆発的な力を与え、そしてすぐに消えた。花楓は精根尽きたように座り込んでいる。
『力』の暴走だった。
「うん」
俺は出来れば『力』を使わずに戦いを終えたかった。近藤の刀が『蘇った者』を斬ることが出来るのは、先日の武田観柳斎との戦いで実証済みだ。どうにかそれだけで乗り切りたかったが、原田左之助はそんなに甘い相手ではなかった。
『力』の代償。強烈な性の快感が花楓を蝕む。
知らなければ使えた『力』も、代償を知ってしまった以上使いにくい。
それでも。
このまま負けるわけにはいかない。俺が倒れれば花楓一人で戦うことになる。それは勝ち目の薄い、絶望的な戦いになるだろう。
それだけはさせない。
それに俺はまだまだ死にたくない。やっと花楓と気持ちを確かめ合えたというのに。これからいろいろ、あれやこれやも出来るというのに。
これからが俺の人生の楽しい時期だ。邪魔はさせない。
花楓は小太刀を抜き、精神を集中させ俺と意識を同調させる。
原田はその様子を見ていた。
もっと手応えのある戦いを。忙しなく動く筋肉がそう語っている。
きいぃ…ん…
音さえ聞こえそうなほどの勢いで集中力が増していく。青白い炎が俺を包む。
俺が向き直ると、原田が槍を構えた。
変わらず不敵な笑みを浮かべながらも、ぴんと空気を震わせる緊張感を身に纏っている。
「いいぜ、楽しくなってきやがった」
今から遊ぼう、と言われた時の子供のような、無邪気な闘志で原田が笑う。
「行くぜ」
俺を突き刺そうとする槍の穂先が動いた瞬間、全ての決着はついた。
青白い炎が爆発した。槍が繰り出されるより早く俺の刀は原田を斬り裂く。
そして弾け飛ぶように俺を覆う光も消えた。
「やるじゃねぇか」
にやり、と笑うと原田はその姿を闇に溶けさせていく。
後にはぺたん、と地面に崩れ落ちた花楓と俺の二人だけが残った。
『力』は一瞬だけ俺に爆発的な力を与え、そしてすぐに消えた。花楓は精根尽きたように座り込んでいる。
『力』の暴走だった。