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キズナツナグモノガタリ ~誠の男と性の少女~
第7章 最終決戦! 土方歳三!!
「今の儂なんぞ、こんなもんじゃ。まっすぐ背筋を伸ばしていることも出来んただのジジイじゃ」

 背中を丸めて楽な姿勢になったじーちゃんが言う。

「今の儂では何の戦力にもならん。小次郎、お主に託すしかなかった」

 長い眉毛に埋もれた目が細まる。
 俺も足を崩して楽な姿勢で話を聞く。もしかしたら長い話になるかもしれない。

「『蘇った者』が現れたとなれば花楓はきっと戦いに向かうじゃろう。しかし花楓は強いが一人では勝てん。絶対に勝てん。じゃから、小次郎に戦ってもらうしかなかった。小次郎に『力』を受け取ってもらうしかなかったんじゃ」
「それで俺に花楓を頼む、と言ったんだ」
「いや、先ほども言ったがそれよりも前に術をかけておったよ」

 じーちゃんは棚から革袋を取り出す。中から何かの粉が入った小瓶を取り出す。

「秘伝の香じゃ。これをお主の部屋に焚き込めて花楓の夢を見るように仕掛けたんじゃ。あの時のお主と花楓では『力』が使えるほどの繋がりはなさそうじゃったからの。二人の距離を縮めるため、花楓がお主の部屋に泊るように誘導し、お互いが相手を夢に見るように仕向けたんじゃ」
「じゃあ…俺が見た夢もじーちゃんの仕業?」
「ふむ?」
「確かに花楓の夢を見たんだけど、その内容って?」
「そこまでは儂にも操れんよ。儂の術はただ一番近くにおる者の夢を見させる、というそれだけのもんじゃ。いつかお主にも教える日が来るじゃろう」

 俺は大いにほっとした。もし夢の内容までじーちゃんの思うがままだとしたらそうとう恥ずかしいことになる。

 ん…?
 ということは…?

 花楓の夢を見させたのはじーちゃんの仕業だった。でも内容までは干渉出来ないという。俺が見た夢は花楓そっくりな女性が男とセックスをしている夢だった。

 じーちゃんは夢の内容までは操れない。
 でも俺は花楓に似ている女性のエッチな夢を見た。

 てことは、俺ってただのスケベ野郎?
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