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キズナツナグモノガタリ ~誠の男と性の少女~
第8章 戦いが終わって
「馬鹿な…」
脇腹を深く斬り裂かれて武田が断末の声を上げる。すでに体は夜の空気に消え始めている。
その手前に腰を抜かしたように座り込む花楓。
花楓は全くの無傷だった。
最初の戦いで近藤が俺に見せた、あの剣。斬りたいものだけを斬る剣。
俺はそれを再現した。
「馬鹿な…」
同じ言葉を繰り返し、武田の姿は今度こそ完全に消えた。後には何も残らない。
近藤、ありがとう…
俺の刀がふっと緩み、体から力が抜けた。