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キズナツナグモノガタリ ~誠の男と性の少女~
第2章 決戦! 近藤勇!!
「私達の絆が試されるんだね」

 闇の中、花楓がぽつりと言う。

「…起きてたんだ」
「うん」

 絆。

 その言葉に俺も花楓も特別な響きを覚える。

 じーちゃんは言った。俺と花楓の精神的な繋がりが闇を打ち払う力になるだろう、と。
 それはきっと近藤をも斬れる力になると。

 精神的な繋がり、お互いを信じあう心。自分よりも誰かを想う気持ち。

 それは近藤が口にした『絆』という言葉と同じだ。

 これは偶然なのか、それとも何かの必然なのか。

 難しいことを考えると傷が疼く。俺は考えるのをやめた。
 どうせ考えたってわからない。ついでに言えば戦う理由もよく分からない。

 じーちゃんは俺に「花楓を頼む」と言った。花楓は近藤をこのまま放っておけないと言った。

 じゃあ俺は? 一体何のために?

 でも、何故か戦うのだという決意にも似た気持ちが俺の中にある。

 とりあえず今は花楓を守るため。それを頼んでくれたじーちゃんのため。それでいいか。
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