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キズナツナグモノガタリ ~誠の男と性の少女~
第1章 『蘇った者』
「まあ気持ちは分からんでもないがの。じゃが八つ当たりはよくないのぉ」
ふぉっふぉっふぉっ、とバルタン星人みたいに笑うじーちゃん。そう言えばこの人が慌てるところを見たことがない。歳をとるといろんなことに驚かなくなるっていうのは、どうやら本当らしい。
実際沙川古流はこのままじゃ経営が立ち行かなくなる。それほどの危機だというのに、じーちゃんは悠然と構えている。
「そんなに辻斬りが許せんか」
「当然じゃない」
「なら、お前達で退治して来たらどうじゃ」
「え?」
「お前達の剣の腕ならよほどの達人でもない限り引けは取らんじゃろう。相手がそうでない限り二人いれば足りるじゃろう」
「でも相手は真剣を持ってるんだよ」
今度は俺が口を挟んだ。
辻斬りを許せないのは俺も同じ。道場が潰れてしまえば今後の生活の心配しなくちゃいけなくなる。だから、じーちゃんの言う通り、俺達で退治出来るならそうしたいけど。
「お前達も持っていけばいい」
「真剣って持ってるだけでお巡りさんに捕まっちゃうって知ってる?」
花楓のツッコミに仙人のなりそこないみたいな声でじーちゃんが笑う。
「何のための『裏』の剣ぞ?」
ふぉっふぉっふぉっ、とバルタン星人みたいに笑うじーちゃん。そう言えばこの人が慌てるところを見たことがない。歳をとるといろんなことに驚かなくなるっていうのは、どうやら本当らしい。
実際沙川古流はこのままじゃ経営が立ち行かなくなる。それほどの危機だというのに、じーちゃんは悠然と構えている。
「そんなに辻斬りが許せんか」
「当然じゃない」
「なら、お前達で退治して来たらどうじゃ」
「え?」
「お前達の剣の腕ならよほどの達人でもない限り引けは取らんじゃろう。相手がそうでない限り二人いれば足りるじゃろう」
「でも相手は真剣を持ってるんだよ」
今度は俺が口を挟んだ。
辻斬りを許せないのは俺も同じ。道場が潰れてしまえば今後の生活の心配しなくちゃいけなくなる。だから、じーちゃんの言う通り、俺達で退治出来るならそうしたいけど。
「お前達も持っていけばいい」
「真剣って持ってるだけでお巡りさんに捕まっちゃうって知ってる?」
花楓のツッコミに仙人のなりそこないみたいな声でじーちゃんが笑う。
「何のための『裏』の剣ぞ?」