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キズナツナグモノガタリ ~誠の男と性の少女~
第1章 『蘇った者』
 狭川は元々「狭川」と書く。柳生新陰流の一人、狭川新左衛門の起こした剣の末流にいるのが沙川古流。
 どういう理由で「狭川」を『沙川』と書くようになったのかは諸説あってはっきりしないが、どうやら新左衛門の流派に理由があるらしい。

 狭川新左衛門は柳生新陰流の中でも影働きを得意とする『裏柳生』の実力者だった。総帥の柳生義仙に次ぐ地位だったとされている。

 影働きとは簡単に言ってしまえば忍の戦い。要は忍者だ。『裏柳生』が他の忍と違っていたのは、それぞれが一廉の剣客であるということ。戦えば負けない彼らは必然的に暗殺の仕事を多くこなす。表の柳生は将軍家指南役という天下のお役目を担っている。それを影から助ける彼らに失敗は許されなかった。
 負けない戦いを求められ、卑怯、汚いという手段をも選ばざるを得なくなる。そして『表』はますます栄え『裏』は影深く隠されていく。決して時代の表舞台には出てこなかった。

 狭川新左衛門の剣は「西脇流」「小夫流」といくつかの流派の元になったが、新左衛門の全てを伝えた流派ではなかった。

 新左衛門は晩年に新たな流派を残す。自身が『裏』で得た技術知識経験の全てを残した流派を、公儀の目を逃れるため「狭川」の文字を変えて。

 それが今日まで残る『沙川古流』のはじまりとなった。

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