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キズナツナグモノガタリ ~誠の男と性の少女~
第3章 卑劣! 武田観柳斎!!
「もうお前に抵抗する術はない。そこでじっくり見てるがいい。何ならお前も後でやらせてやろうか」

 下半身を剥きだしにした武田が花楓の足首を持ち上げる。大きく開いた足の間に体を潜り込ませる。

「い、いや…お願い、それだけは…私、本当にはじめてで…うっ!」

 懇願する花楓に性欲に逸った視線を向けると、ぐっと腰を近付ける。

「ま、待て、待ってくれ武田!」

 掴んだ花楓の足首をぐわっと持ち上げ、武田が俺を睨む。

「武田様だろうが! 無礼なガキだ。すぐに殺してやるからそこで待ってろ!」
「小次郎、助けて…あうっ!」

 花楓の背中がゆっくりと持ち上がっていく。同じ速さで武田の腰が押し付けられていく。

 俺と花楓の間には刀を携えた三人の男達。俺にはもう、それを突破する力は残っていない。

「武田、頼む、頼むから…! 俺はどうなってもいいから!」
「痛…痛い痛い…、お願い助けてぇ…!」

 『力』が花楓を敏感にさせるなら、『力』を失った今、もうその快感はない。普通の少女と変わらないはずだ。

 花楓は今、処女を失う痛みに泣いている。

 思わず踏み込んだ俺の肩を大石の刀が強かに叩きつける。思わず飛びずさった俺の目の前で花楓が犯されようとしている。

 いや、犯されている。

「小次郎、小次郎ぉ…!」
「花楓…!」

 泣きながら俺の名前を呼ぶ花楓に、武田が悠々と腰を打ち付ける。すでに二人の間に隙間はなく、無理やり開かされた体に武田を迎え入れさせられている。

「あぐっ、あう…たす、助け…あうっ!」
「少年、お前には感謝しているぞ」

 花楓を犯しながら狂った声で武田が言う。

「近藤が道を開いてくれたおかげで私も容易くこちらに来ることが出来た。近藤を倒してくれてありがとうよ。おかげで彷徨い出て来た隊士達は私の手の内だ」

 右肩から血が滴る。近藤に割られた傷がまた開いたようだ。血で滑って刀が上手く持てない。

「この時代は物で溢れている。それを奪い大名気分といこうじゃないか。物も女も俺のものだ。この女は妾として飼ってやるぞ」
「武田…貴様…」
「悔しいか、悔しかろう。しかし何も出来んだろうが。そこで一人で泣いてろ」

 ひゃーはっはっは! 再び聞こえる狂った笑い。

 怒りがふつふつと俺の中で湧き上がってくる。
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