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臥龍の珠
第1章 青の婚礼
「黄家のご令嬢の嫁ぎ先がこのようなあばら家とは申し訳ありません」
「『住めば都』と申します。私はどんなところであろうと構いません」
「お父上に聞いていた通りの方ですね」

 父が何と言って縁談を持ちかけたのか、珠は亮の口から聞かされた。父は「我が娘は姿こそ醜いが、その才知は並の男よりも上だ。君とは似合いの夫婦になるだろう」と言ったらしい。確かに珠は色黒で髪の色も金色に近い。決して美人ではないことは自覚していたが、我が父ながら身も蓋もなさすぎる。

「聞いていた通りの不美人でしたか?」

 珠はくすりと笑った。「臥龍」と謳われる人間にしては、稚拙な物言いだ。亮は失言に気づき顔を赤らめた。

「いいえ、そういう意味では……。すみません、誤解を招く言い方をしました。何せ、初めて妻を娶るものですから舞い上がってしまいまして」

 亮は視線をうろうろと泳がせ、ため息をついた。心なしか表情が硬い。婚礼に緊張していたのは相手も同じだと知り、珠は少し気が楽になった。「臥龍」と言えど、まだ二十歳を過ぎたばかりなのだ。
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