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くすくす姫と百人の婚約者(フィアンセ)
第38章 100人目とのお手合わせ
『…それとも、この部屋でシたことを思い出して、こうなったのか?』
更に声を潜めてそう言ったあと、サクナは屈みこみ、そこに口を付けました。
「そんな、ちがっ…んんんんっっ!!」

充血し始めているだろう突起を舌が突き、唇がそれを喰むのを感じます。
それから、あのオレンジの味がする口づけを始めて受けた日のように、舌が襞をなぞり始めました。
薄皮を一枚ずつ撫ぜるようにされたあの時よりもっと激しく嬲られて、姫の脚はがくがく震えそうになりました。
姫は思わず口から手を離し、両手でサクナの頭を押し返そうとしましたが、あっけなく片手を外されて、肩の上に置かされました。
片手では押し返すことはままならず、髪をくしゃっと掴むくらいしかできません。
(これじゃ、まるで…、もっと、って、言ってるみたいっ)

「っふ…っん、ん、ぁ!」
『すげ…溢れて来てる』
じゅ、っと吸われる感触と濡れた音に思わず声を上げそうになり、口を塞ごうと、髪を掴んでいた手を離しました。
その瞬間。

(『おや。大臣殿もお召しが有ったのですか?』)

廊下から、微かに声が聞こえてきました。
「!!!!!」
響き方からすると、間の悪いことに、扉のすぐ近くから聞こえるようでした。

(『ハンダマ様、お久しゅうございます、』)

姫は口を塞ごうとしていた手で、サクナの背中を叩きました。
声を出さないようにしているのが苦しくて、先程から溜まっていた涙が、遂に決壊して頬に零れます。
サクナは姫の仕草の意味に気付いて、手の甲で口を拭いながら立ち上がりました。
『…居るのか』
「んっ!ん」
涙を親指で拭いながら耳に触れそうな近さで囁かれ、姫の背中はびくんとしましたが、一生懸命頷きました。

『じゃあ、塞いどかないとな』
「ふ、っ」
唇を深くふさがれ、姫の声は口の中に吸い込まれました。

(『お召しの内容は聞かされていないのだが、』)
(『おそらくスグリ姫様の件で、』)

扉の外では、まだ会話が続いているようです。
口づけの刺激で脚がかくんと崩れそうになった姫の手を、サクナは自分の首に回すようにさせました。
そしてそのまま空いた手で姫の太腿を撫で、自分の太腿を挟むように、脚の付け根から深く曲げました。

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