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くすくす姫と百人の婚約者(フィアンセ)
第40章 Happily ever after
レンブ姫と、その許婚でありスグリ姫の弟でもあるハンダマ王子は、サクナの幼馴染でスグリ姫との九十九回目のお見合い相手でもあるタンム卿と面識がありました。
サクナは元々お見合いの従者としてこの城にやって来たので、弟王子と義妹姫にとっては、タンム卿より遥かに接点が少なかったのです。
「ええ…いろいろなことがお有りになったのだろうとは思いますけど、私はお姉様は良いお相手に巡り合われたのだと思ってますわ」
「え」
「私、お義姉様に以前、『お綺麗になった』って、申し上げましたでしょう?でも、今は、もっとお綺麗になられましたもの」
「レンブ…」
「お綺麗になられたお義姉様が、お幸せじゃない訳ないじゃないですか?…そういうことが分からない男共など、放って置けば宜しいのですっ」
そこでレンブ姫はつん、と上の方に顔を向けました。
「…レンブ?」
「はい?」
「もしかして…ハンダマとの喧嘩の原因って、私とサクナのこと…?」
「あ。」
しまった。という顔をするレンブ姫を見て、しっかり者のゆるふわ姫もやらかすことがあるのだな、とバンシルとスグリ姫は思いました。
「ごめんなさい。私、お義姉様が羨ましくって、ついついハンダマ様に同意を求めすぎたら、怒ってしまって」
そこまでは俯いていたレンブ姫は、スグリ姫の方を見て、カッと目を見開きました。
「でも、お心が狭いと思いませんかっ!?」
「ちょ、レンブ、目が零れる」
「私、ちょっと憧れてただけですのよ?姫を取り合う二人の殿方…どちらも素敵で選べない…愛に翻弄される日々…!!ドラマチックですわ…!!」
レンブ姫がすっかり自分の世界に入り込んでうっとりしているのを見て、スグリ姫は呆然としました。
(取り合う…愛にほんろー…誰、それ…)
うっとり自分の空想に浸っているレンブ姫を見ながら、ハンダマって意外と苦労してるのかもしれない、という思いが、スグリ姫の脳裏を過ぎりました。
サクナは元々お見合いの従者としてこの城にやって来たので、弟王子と義妹姫にとっては、タンム卿より遥かに接点が少なかったのです。
「ええ…いろいろなことがお有りになったのだろうとは思いますけど、私はお姉様は良いお相手に巡り合われたのだと思ってますわ」
「え」
「私、お義姉様に以前、『お綺麗になった』って、申し上げましたでしょう?でも、今は、もっとお綺麗になられましたもの」
「レンブ…」
「お綺麗になられたお義姉様が、お幸せじゃない訳ないじゃないですか?…そういうことが分からない男共など、放って置けば宜しいのですっ」
そこでレンブ姫はつん、と上の方に顔を向けました。
「…レンブ?」
「はい?」
「もしかして…ハンダマとの喧嘩の原因って、私とサクナのこと…?」
「あ。」
しまった。という顔をするレンブ姫を見て、しっかり者のゆるふわ姫もやらかすことがあるのだな、とバンシルとスグリ姫は思いました。
「ごめんなさい。私、お義姉様が羨ましくって、ついついハンダマ様に同意を求めすぎたら、怒ってしまって」
そこまでは俯いていたレンブ姫は、スグリ姫の方を見て、カッと目を見開きました。
「でも、お心が狭いと思いませんかっ!?」
「ちょ、レンブ、目が零れる」
「私、ちょっと憧れてただけですのよ?姫を取り合う二人の殿方…どちらも素敵で選べない…愛に翻弄される日々…!!ドラマチックですわ…!!」
レンブ姫がすっかり自分の世界に入り込んでうっとりしているのを見て、スグリ姫は呆然としました。
(取り合う…愛にほんろー…誰、それ…)
うっとり自分の空想に浸っているレンブ姫を見ながら、ハンダマって意外と苦労してるのかもしれない、という思いが、スグリ姫の脳裏を過ぎりました。