この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
くすくす姫と百人の婚約者(フィアンセ)
第19章 スグリ姫の実力
「みんな、御機嫌よーう!『スイカ』、どこですかー!?!」
食糧庫につくとスグリ姫は、サクナの袖から手を離し、元気一杯に呼ばわりました。
「おう、姫様!いらっしゃい!」
「え、姫様?久しぶりのお越しかい!」
姫の声を聞いて、食糧庫だけでなく、食糧庫の隣の厨房からも、人がわらわらと出てきました。
サクナは皺になった袖とわいわい騒いでいる人々、スグリ姫を、呆気に取られて眺めていました。
が、姫がざっと見渡せる場所を探し終わり、お見合い用のドレスが汚れるのも気にせずに棚の下や食物庫を覗き込み始めたのを見て、はっと我に返りました。
「姫!スイカはそんなとこにゃあ置けねぇぞ!」
「えーなんで?誰か仕舞っちゃったかもよ?」
鼻先に綿埃をくっ付けた姫に、サクナは近寄って言いました。
「スイカは、でっけえんだ。姫のケツくらいはある」
「ふーん・・・って、ちょっと!失礼ね、私に付いてるのはケツじゃなくてお尻ですぅー!」
話しながらちょいちょいと、サクナは姫の鼻の頭の綿埃を摘んで捨てました。
知らないうちに、二人とも言葉がすっかり荒々しくなっています。
「とにかくスイカは、そんなんじゃねえ・・・お、有った」
「どれっ!?」
あれだ、と指差す先を見ると、椅子になりそうに大きな木箱が置かれています。
食糧庫につくとスグリ姫は、サクナの袖から手を離し、元気一杯に呼ばわりました。
「おう、姫様!いらっしゃい!」
「え、姫様?久しぶりのお越しかい!」
姫の声を聞いて、食糧庫だけでなく、食糧庫の隣の厨房からも、人がわらわらと出てきました。
サクナは皺になった袖とわいわい騒いでいる人々、スグリ姫を、呆気に取られて眺めていました。
が、姫がざっと見渡せる場所を探し終わり、お見合い用のドレスが汚れるのも気にせずに棚の下や食物庫を覗き込み始めたのを見て、はっと我に返りました。
「姫!スイカはそんなとこにゃあ置けねぇぞ!」
「えーなんで?誰か仕舞っちゃったかもよ?」
鼻先に綿埃をくっ付けた姫に、サクナは近寄って言いました。
「スイカは、でっけえんだ。姫のケツくらいはある」
「ふーん・・・って、ちょっと!失礼ね、私に付いてるのはケツじゃなくてお尻ですぅー!」
話しながらちょいちょいと、サクナは姫の鼻の頭の綿埃を摘んで捨てました。
知らないうちに、二人とも言葉がすっかり荒々しくなっています。
「とにかくスイカは、そんなんじゃねえ・・・お、有った」
「どれっ!?」
あれだ、と指差す先を見ると、椅子になりそうに大きな木箱が置かれています。