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くすくす姫と百人の婚約者(フィアンセ)
第20章 果樹園の魔術師
(筋が良いな、丁寧だ。最初にしては、よく出来て…)
「っぐぇっ」
「ねえねえ、サクナーーー!!」
サクナが葉っぱをあちこちの角度から見て口に出さずに講評していると、後ろから突然首を絞められました。
「っげほ…っ!」
「うわ、ごめん!大丈夫!?」
抱きついた手を慌てて離した姫に、サクナは息も絶え絶えに言いました。
「…お前…気軽に人の首を絞めるんじゃねぇ…」
果樹園経営もうすぐ三十路平民男性今ちょっと殺されかけたかもしれないサクナは、恐れ多くも王族たるスグリ姫を、ナチュラルに「お前」呼ばわりしました。
普通に考えれば不敬罪ものですが、元はと言えば姫の蛮行な凶行が原因なので、致し方の無いことかもしれません。
「ごめんなさい…もうしません…」
姫もさすがに反省したのか、しゅんとしおれています。
「当たり前だ、二度と御免だ!…で、どうした」
なんか用か、とサクナはいつものように、眉をひそめて不機嫌そうに言いました。
「あ、うん。サクナに、お願いがあるの」
サクナがいつも通り不機嫌そうになったので、現金な姫はころっと立ち直りました。
「お願い?」
「そう」
姫はリンゴの葉っぱを手にのせて、真剣な顔でサクナを見ました。
「こういうの、もっと作りたいの。もっと色々教えてほしいの」
「っぐぇっ」
「ねえねえ、サクナーーー!!」
サクナが葉っぱをあちこちの角度から見て口に出さずに講評していると、後ろから突然首を絞められました。
「っげほ…っ!」
「うわ、ごめん!大丈夫!?」
抱きついた手を慌てて離した姫に、サクナは息も絶え絶えに言いました。
「…お前…気軽に人の首を絞めるんじゃねぇ…」
果樹園経営もうすぐ三十路平民男性今ちょっと殺されかけたかもしれないサクナは、恐れ多くも王族たるスグリ姫を、ナチュラルに「お前」呼ばわりしました。
普通に考えれば不敬罪ものですが、元はと言えば姫の蛮行な凶行が原因なので、致し方の無いことかもしれません。
「ごめんなさい…もうしません…」
姫もさすがに反省したのか、しゅんとしおれています。
「当たり前だ、二度と御免だ!…で、どうした」
なんか用か、とサクナはいつものように、眉をひそめて不機嫌そうに言いました。
「あ、うん。サクナに、お願いがあるの」
サクナがいつも通り不機嫌そうになったので、現金な姫はころっと立ち直りました。
「お願い?」
「そう」
姫はリンゴの葉っぱを手にのせて、真剣な顔でサクナを見ました。
「こういうの、もっと作りたいの。もっと色々教えてほしいの」