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くすくす姫と百人の婚約者(フィアンセ)
第20章 果樹園の魔術師
「教えてと言われても、」
姫の願いに、サクナは困惑しました。
「うん!私を果物細工の弟子にしてください!」
お願いします師匠!!と、さっきまで姫だった人物がなぜか、突然の弟子入り希望者になっています。
「いや、俺は…探せばこの辺りに、もっと師匠に相応しい奴が居るんじゃないのか」
サクナはもともと、この地の人間ではありません。
タンム卿の見合いに従者として付いて来ただけ。
ここに招かれてさえ居ない、オマケのようなものなのです。
「しかもだ、「えー、やだー!サクナが良いー!師匠、なにとぞひとつよろしく!」
サクナの言葉の続きは、駄々っ子と化した弟子入り希望者と化した姫に、ぶった切られました。
(いや、だから、なにとぞひとつ宜しくと言われても)
きちんとした理由を説明しようかと思ったのですが、長々とやり取りするのも、面倒になり。
短くて絶対ぶった切られない断りの理由は無いかと、サクナは瞬時に考えました。
「第一俺はタンムの用事が済めばすぐに郷に帰…あ。」
「あ。」
二人は、サクナの「タンムの用事」という言葉で、そもそも何をしにここにきたのだったかを、思い出しました。
姫の願いに、サクナは困惑しました。
「うん!私を果物細工の弟子にしてください!」
お願いします師匠!!と、さっきまで姫だった人物がなぜか、突然の弟子入り希望者になっています。
「いや、俺は…探せばこの辺りに、もっと師匠に相応しい奴が居るんじゃないのか」
サクナはもともと、この地の人間ではありません。
タンム卿の見合いに従者として付いて来ただけ。
ここに招かれてさえ居ない、オマケのようなものなのです。
「しかもだ、「えー、やだー!サクナが良いー!師匠、なにとぞひとつよろしく!」
サクナの言葉の続きは、駄々っ子と化した弟子入り希望者と化した姫に、ぶった切られました。
(いや、だから、なにとぞひとつ宜しくと言われても)
きちんとした理由を説明しようかと思ったのですが、長々とやり取りするのも、面倒になり。
短くて絶対ぶった切られない断りの理由は無いかと、サクナは瞬時に考えました。
「第一俺はタンムの用事が済めばすぐに郷に帰…あ。」
「あ。」
二人は、サクナの「タンムの用事」という言葉で、そもそも何をしにここにきたのだったかを、思い出しました。