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くすくす姫と百人の婚約者(フィアンセ)
第23章 はじめての果物細工講習
(うーん、今ひとつ心がこもってないなぁ…けど、まあいいか!)
姫は、褒められてやる気が出ましたマイスター!と、にこにこと嬉しそうにしています。
(うーむ…昨日から何かと調子が狂うな…)
サクナは姫を見ながら、なんとなく自分の首の後ろに手をやるのでした。

さて。
なんとか皮が剥けたことで、本日の講習の半分が終わりました。
「次はこれを六つに割って芯を取り除いて、なるべく薄く均一に切る練習をしろ」
「はい!」
この課題はそれほど難しくなかったので、姫でも難なくできました。

「よし、良いな。これに砂糖を少し入れて煮ると、こういう風になる」
今日は煮ることはできないから煮てあるものでやってみろ、と、器に入った薄い煮リンゴを渡されました。
「ふーん。コンポートの薄切りか、煮崩してないジャムみたいな感じね」
姫は興味深そうに煮リンゴを眺めています。
サクナはそれをまず二枚手に取りました。
「これを、こう巻く」
最初の二枚で薔薇の花の芯になる部分を作り、そのあと次々と花びらを足していきます。

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