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くすくす姫と百人の婚約者(フィアンセ)
第26章 女子会は踊る
「お父様、お母様。ご機嫌麗しゅうございます」

「おお、姫。挨拶は良いから、もっと近くにおいで」
スグリ姫が王と王妃の間に赴くと、王がにこにこして手招きしました。王妃も姫を見て、よく来ましたね、と言うように微笑んでいます。

「どうだ。変わりは無いか」
「はい、恙無く過ごしております」
王と王妃は姫の答えに、おや、という顔をしました。
「久しいせいか、常に無く固いな。畏まらないで良いのだよ。ハンダマは常に無く随分固くなっていたが」
王妃がそう言う王の袖をちょいちょいと引いて、王は王妃の方を見ました。
「そうだな。ハンダマはレンブ姫と連れ立って来たから、固くなるのも無理は無い…だが、レンブ姫よりカチコチになっていなかったか?」
王が王妃にそう言うと、王妃は声を出さずに笑いました。

「レンブ姫は、お可愛らしい方でしたでしょう?」
スグリ姫は、母につられて笑いながら言いました。
「ああ。初めてお会いしたが、ハンダマの伴侶としては非の打ち所が無い方だな」
「ほんと。非の打ち所が無いどころか、ハンダマにはもったいないですわ」
あの弟がどれだけ固くなってここに居たのかを想像して、スグリ姫はその徒名の通り、くすくすと笑いました。

「そう言えば其方の見合いも順調だそうだな」
自分の見合いの話が出て、姫は微かに身じろぎしました。
「お相手のタンム卿から、何度目か延長のお申し出の最中だとハンダマに聞いたよ。良い方なのだろう?」
「ええ。私のことをとても気遣って、配慮してくださって…慣れる様に、時間を与えてくださって。お優しい方だと思います」

王は、ふむ、と考える仕草をしました。
「それは、お前の…『特異体質』についても辛抱強くご配慮をしてくださっていると言うことだね?」
「はい。その通りです」
「それは、また…稀有なお相手だ。有難いことだな」
「ええ、本当に」

王妃が王の袖を引き、王は王妃の方を見ました。王は王妃に頷いて、姫に言いました。
「姫、顔を上げてこちらをご覧」
スグリ姫は伏せていた顔を上げ、王と王妃の方を見ました。

「この話をこのまま進めても、差し支えないか?」
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