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くすくす姫と百人の婚約者(フィアンセ)
第27章 二度目のお手合わせ
(…無理だ。限界だ)
タンム卿はとうとう「突っ込む」ことを諦めました。
「姫」
「あ、い」
「…足を、閉じていただけますか?」
「い?こう…れすか、っ!?」
「…ああ…いっ…姫、っ…」
タンム卿は姫の閉じた足とお尻の割れ目に自分を擦る様に腰を動かしました。
姫もまた、足を閉じたことで今まで当たっていなかった部分が刺激され始めたらしく、無意識に腰を揺らしています。
「や、あ、ああん!だめ、あ、あ…!!」
半泣きになった姫の背中に、タンム卿は生温かい液体をぶちまけました。
* * * *
タンム卿は、息が整うと、自分が汚してしまった背中を、汗と体液で湿ったシーツの乾いている端の方で拭いました。
そして、うつ伏せのまま浅い呼吸を繰り返している姫に、声をかけました。
「姫」
「タンム様…ごめんなさい…っ」
呼びかけて振り向いた姫は、真っ赤な顔で、涙目になっておりました。
「何故謝るのです?」
「だって、今日も、入りませんでしたっ…」
よく分からないまま無謀な提案をした姫も、今となってはうっすら気付いておりました。
さまざまな意味で準備が出来ていなかったのは、自分だったのです。
「お詫びしなくてはいけないのは私の方です、あなたの背中を汚してしまいました」
「いいえ、いいえ!」
姫は、ふるふると頭を振りました。
(タンム様は、今日も私に根気良く、やさしくしてくださったのに…ああ…!私が「特異体質」じゃなかったら…!)
姫にも、後もう少しだったことは、なんとなく分かっておりました。
もしも姫が「特異体質」でなければ、きっと今日こそ「お手合わせ」は、上手くいっていたことでしょう。
「今日は、ここまでにしておきましょうね」
そんな姫を見て、タンム卿は微笑んで言いました。
「でも!」
「私は、姫に無理をさせたくはないのです」
(それに、形はどうあれ、一発は抜いたしな)
姫がだいぶ良い反応をするようになっていたので惜しい気もしましたが、タンム卿自身は今日のところはすっきりしたので、日を改めたいというのが本音でした。
「分かりました、タンム様…」
姫は、項垂れながらも言いました。
「では、また明後日、よろしくお願い致します。」