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第1章 道案内

「さ、行った行った」

再び背中を押される。女は1歩2歩と前へ進み、門の前に立った。そして最後にまた、振り返った。

「おにーさん、ありがとう！」

男はあの優しい笑みをたたえながら、こちらに向かって軽く手を振ってくれた。
その手首には、赤いリストバンドがはめられていた。




あれ、あのリストバンド、アタシ、どこかで見たことある────