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道案内
第1章 道案内

「あ、あったあった」
視界右手に先程通った公園が飛び込んできた。女は無事到着できたことに安心しつつ、公園の中に入る。
広さはテニスコート一面半ほどで、敷地の脇には大きな木が生い茂っていた。一番奥にブランコ、その手前に砂場、その横に鉄棒がある。
「へぇー、なんか普通の公園だなぁ」
そういえば、こんな公園をどこかで見たような気がする。しかし女は思い出せなかった。
そもそも公園なんてどこも似たようなものだから、既視感を覚えただけだろう、と一秒足らずで結論づけた。
彼女は深く考えないタイプの人間だ。
「っていうか、人いないし……」
もういいや、とりあえず休もう。女はベンチにどすんと腰掛けた。

