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マリコのマ●コ
第5章 真実
ケーキを買ってマリコの部屋に行った。

相変わらず美人なマリコは笑顔で迎えてくれた。

「ケーキ?ありがとう。お茶いれるわね。」
マリコは台所に立った。

玄関の下駄箱の上に部屋の鍵が置かれていた。
僕は鍵をそっと上着の内ポケットに入れた。
悪いことだと思ったが、佐原さんは合い鍵を持っていると思うと、自分も持っていなければならないと思った。

「あの…ヒロシ君。言わないで欲しいの。その…ヒロシ君に私の…見せた事を…」

僕は大好きなモンブランの栗を口の中に入れながらマリコを見た。
マリコはケーキには手を付けずにいた。

「どうしたの?気分悪いの?」

「う…ううん。本当に、言わないでね。お願い。」

「マリちゃんの頼みだから、きいちゃうよ〜」
と言いながら
「僕の頼みもきいてくれる?」」

「え?な…何?」

「佐原さんとの結婚は、辞めなよ。」

「え?どうして?」

「どうしてって…彼は…僕の妻と…噂なんだけどな…できてる…んだ。」

「う…嘘…。」

「だから…」

「奥さん妊娠中なんでしょ?浮気なんて…」

「佐原さんの子だよ。多分…」

「ま…まあ!そんな…」

「マリちゃん、自分の気持ちに正直になって幸せになろうよ。な。お互いに。」

僕はマリコの肩を抱き、頭にキスをした。

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