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第5章 真実

マリコの部屋に行くと、留守だった。
僕は持っていた部屋の鍵をポケットから取り出し鍵を開けた。

ドアを開けて中に入り、部屋を見渡した。

僕の荷物は…
置けるな。

マリコの部屋はあまり物も無かった。

ベッドのに腰を下ろし、マリコの枕の匂いを嗅いだ。
マリコの匂いだ…

部屋のカーテンレールには下着が干されている。
僕は立ち上がり昨夜この下着を付けていたマリコを思いだし、下着を鼻に付け、大きく息を吸った。

「ああ…いい匂いだ…。この部分にマリコのマ●コが…」
下着に頬ずりをし、キスをした。

持って帰りたい気持ちにもなったが、すぐにこの部屋に越してくるし、いつでも下着の匂いを嗅げる。
いや…
洗っていない、マリコが履いたままの下着の匂いを嗅げる。

僕はワクワクした。
きっと薔薇色の毎日になる！

僕は押入れを開けた。
上段に洋服が掛けられて、押入れ用の引き出しが置かれていた。
下段には押入れ用の引き出しと掃除機が置かれ、半分ほど空間が空いていた。

僕の為に空けてくるたのか？

この隙間に僕の荷物は…入りそう…かな？
少し足りないか？
まぁ、落ち着いたら広い部屋に移ればいい…


「帰って下さい。お願い。」
玄関の方で声がした。

「ん？マリコか？誰かと一緒？」

「マリコ、話し合おう。ちゃんと話さないと…俺は…」

僕は押入れに入り込んだ。

「ほかに…ほかに女性が、居るんでしょ？」
マリコは佐原に静かに言った。

「女？そんなものいない。。が…マリコは俺を好きなんだろ？俺もマリコが好きだ。マリコが好きだから、全てを受け止める。仮にマリコが他に男がいても、俺はマリコが好きだ。」

「言ってる事が…分からないわ。」

「マリコは俺を好き？」

僕は押入れを少し開け、玄関の方を見た。

佐原さんも一緒か？

マリコの斜め後ろ姿が見え、佐原さんの顔は見えなかったが姿が見えた。