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あの星に届かなくても
第4章 過ちはまどろみの中
不意に、ズボンの上から硬くなりすぎた股間をさすられ、宗介は息を止めた。
「窮屈でしょ。解放してあげる」
女は表情を変えずに言いながら、勝手にベルトを外して前を開けた。ボクサーパンツを突き破りそうなほどに熱(いき)り立つそれを、手のひらで覆うように握る。
「やっぱり大きいね。すっごく硬くなってるよ」
「はぁ……あんたが、コーヒーになにか仕込んだからだろ……」
あがる息を抑えながら、その細い腕をぐっと掴む。
女はおとなしく分身から手を離したが、今度は宗介の両手を取って自身の豊満な乳房に押しつけると、円を描くように揉みしだかせた。喘ぎのような色っぽい息をひとつ吐き、薄目で見下ろしてくる。
「もう諦めて、あなたも愉しみなさいよ。私が目的を果たすかわりに、気持ちよくしてあげるから」
柔らかな肌が手のひらに吸いついてくる。そのふくらみの先端は、はっきりと硬い突起を作っている。ほんの一瞬だけ、宗介は自らの意思で関節を動かし、マシュマロに指を沈めた。すると、安心したように微笑む女の冷たい手のひらが両頬を包んできた。
「いいよ、もっとして。あなたの望むとおりに」
慈愛すら感じさせる穏やかな眼差しを向けられ、胸を掴んでいる手を下ろして首を横に振る。
「俺は、こんなこと望んでいない」
「まだ迷ってるの? もう……リアリストって本当に扱いにくい」
女は苦笑しながら言うと、宗介の顔から眼鏡をつまみ取り、背を捻ってテーブルに置いた。
「よく見えないほうが集中しやすいでしょ。もっと乱れて」
そうして身体をぴたりと密着させながら頭を撫で回すと、耳に唇を寄せてきた。濡れた舌が立てる卑猥な水音が、脳を震わせ、じわりじわりと正気を奪っていく。