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甘党な愛
第10章 十
――庭についてすぐ芝生の上を探したが、十分ぐらい探しても封筒は見つからなかった。
「何で……何処に落としたんだろう……」
芝生で四つん這いになりながら、キョロキョロと辺りを見渡す。……庭にないってことは、玄関か廊下?か、階段とか?でも庭に出てくるまで通ったけど、封筒なんて落ちてなかったし……やっぱり庭しか考えられない。風で飛んでいってしまったのかな……。
「どうしよう……後嶋に謝らないと……」
しゅんと落ち込みながら、独り言を呟く。突然――お尻にドンッと鈍痛が走るとは思わなかったが。
「っ……!」
痛みと同時に起こった衝撃で、前へ吹っ飛ぶ。……な、何!?呆然と驚きつつも、
「メイド、ここで何してる?」
背後から悪魔の声が聞こえてくると、また頭が真っ白になった。