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甘党な愛
第11章 十一

「封筒……廊下に落ちてたのか?」

「うん。分かりやすく真ん中に」

「ごめん、後嶋!」

 そのまま深々と頭を下げたが、後嶋が優しい言葉を掛けてくれると、

「良いよ。本当に封筒出して来てくれてありがとう」

 顔を上げて安心する。……それにしても、封筒拾ったのは後嶋だったのか。八雲がわざと取ったんじゃないかと疑って申し訳ない……。

「じゃあ、俺今からバイトだから」

「あ、うん。行ってらっしゃい」

 廊下の方へ歩いていく後嶋へ、返事を返す。すると私も前へと歩き出し、八雲の部屋へ向かった。
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