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甘党な愛
第11章 十一
同時に、人参が真ん中からパカッと切れる。
「恵、何をしてるんだ?」
どういうことなのか分からない。けど、恵はエロエロ大王。まさか私のセクシーなメイド服姿を見て、ムラっときてしまったんじゃ。……ありえる。
「離れろ!」
「……」
すぐに首へ回されている恵の両腕を振り払おうとした。すると耳元から、
「八雲とキスしたって……何で?」
真剣な声がすると、体が固まりながら狼狽える。
「っ……」
何でって……紙にキスしてって書いてあったからだろ。滅多に手に入らない極上スイーツにつられて、罠に引っ掛かってしまっただけ。
「あれは、鬼沢さんの罠に引っ掛かって……」
「またスイーツに釣られたの?椿ちゃんって、そんな簡単に釣れるんだ。なら……」
「……」
そのまま続けて耳元で話す恵。その声は普段よりも低く真剣に思えて、
「俺も釣ろうかな?」
メイド服の一番上のボタンを右手でプツンと外されると、一瞬頭が真っ白になる。