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甘党な愛
第11章 十一
「どうしたんだ!急に!」
「だって椿ちゃんは易々と男とキスする女だと思ってなかったんだよ!騙しやすそうで!色気なくて!男からモテなくて!」
「お前……訴えるぞ!」
恵の言動が不思議だったが恵が真剣に言い放った言葉を聞いて、再び叫んだ。……一体私を何だと思ってるんだ。返答次第では、本気で訴えてやりたい。
「初めて会った日から椿ちゃんは違った。悪いけど、少しだけなめてたのかな。椿ちゃんは、誰のものにもならないって。でも……八雲にキスしたって聞いて、俺寂しかったんだ」
「恵、それって……」
愛の告白というやつか?そう思いながら寂しそうな顔をする恵を見ていたが、
「椿ちゃん……だけは、仲間だと思ってた……」
恵が私の両肩をガシッと掴んだ後、ガッカリしたように頭を項垂れさせると呆然とする。