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甘党な愛
第14章 十四
* * *
その後キッチンで朝食の後片付けをしていると、後ろから話し掛けられた。
「おい、メイド、本当に良いのか?お前」
この声は八雲だ……。低い声で、不機嫌そうで、怖い。
「仕方ない。……というか、助けてやりたいんだ。恵を」
「お人好しぶってんじゃねーぞ」
後ろを振り返ってみると、やはり八雲が側に立っていた。私の言葉を聞いてぶちギレている。久しぶりに人間の眉間のシワとか見た。
「大体お前、ついこないだ俺に好きだとか言っといて……よく恵と籍入れれたよな?」
「だから……人助けで……」
「すぐに抜け!籍!今すぐ!離婚しろ!」
メイド服の胸ぐらを掴んで、怒鳴ってくる八雲。何でそこまで……気になったが、
「無理……これが私だから……」
正直な気持ちで話していた。