この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
甘党な愛
第14章 十四
「どうした?恵」
「だってさ……椿ちゃん、八雲が屋敷出ていってから明らかに無理してるよね!空元気!そんなに八雲が出ていって悲しい?言っとくけど、椿ちゃんは俺のだよ!」
俺のだよ……と言われても。
「そんなに空元気だったか……?」
「そうだよ!……俺、悲しいんだからね……」
無理して元気出しているつもりはなかった。けど、恵から見てそうなら、そうなのかもしれない。やはりまだ、八雲のことを引きずっているのかも……。
「恵のものってことはさておき。心配かけてごめんな」
「……はぐしてくれたら許す」
「はぐっ!?」
恵に謝ったが、すぐに恵から甘えたように言われると呆然とした。
「はぐって……」
恵を抱き締めろと……?それ、男女逆じゃないか?