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甘党な愛
第15章 十五
* * *
八雲の部屋へ半ば強引に連れて行かれると、ベッドへ押し倒された。
「椿……」
私の上へ覆い被さってきた八雲が真剣に名前を呼ぶと、ベッドに横になったまま固まる。
「……」
ほら、マグロですよ。だから言ったでしょう。
「……荒くなるけど良いか?」
無理無理無理無理……!八雲の言葉を聞いて、私は無言のまま首をぶんぶんと横に振った。それで止める様な男じゃないと分かっていたが。
「えっ!?」
メイド服を両手で思い切り開かれると同時に、ボタンが全てぶちぶちぶちっと外れる。……野性的な男は素敵だが、これは野性的過ぎじゃないか?
「八雲、ちょっと待って……!」
「待ってと言われて待つ男がいるか?この状況で」
「だって!何で帰って来た!何で私に!こんなことを!」
酔っているからということは分かっているが、どうしても聞きたかった。結婚はどうした?これから結婚する男が私にこんなことして良いのか?大体、八雲は私を女として見てないだろ!