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甘党な愛
第17章 十七
「……分かった。書くよ……」
暗闇の中、恵の声が聞こえてくると、すぐに目を開ける。
「あ、ありがとう……!」
「でも、条件がある」
……喜んだのも束の間。恵の言葉を聞いて不思議になったが。
「条件って……?」
「その書類見せて」
「……!ダメだ!……本当は、鬼沢さんからこの内容をばらされたくなかったら、恵と籍を抜くように言われて……」
「やっぱり一君が!?……そんなに見られたくないものなの?」
私の言葉を聞くと、恵は驚いた。そして質問すると、
「うん……ごめん……」
「誰にでも秘密の一つや二つあるよ……」
謝る私へ、優しく微笑む。