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甘党な愛
第20章 二十
母親が言うことも確かだった。父親と、義母と姉。そんな中に私がいるのは、ずっと違和感を感じていて。義母も愛人の子供である私のことを、良く思っていなかった。子供の頃から姉にはいつでもお菓子を沢山食べさせてあげるのに、私にはお菓子の時間がない。だからこっそり冷蔵庫の中の甘いものを食べていると、見つかって叱られた。
『マジか……このおばさん』
子供ながら、叱られつつ義母を見てそう呟くと、更にぶちギレられた。それがつもり積もって、高二の冬。母親のこともあり、ついに私は義母へぶちギレると、義母の顔面へ思い切りケーキを投げつけて家を出た。私が甘いもの好きなのは、お菓子を貰えなかった反動なのかもしれない。