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甘党な愛
第4章 四

「ねぇ八雲……そろそろ部屋に戻りましょう……」

「嫌。まだ戻らねぇ……」

「では、私は先においとまさせて頂きます……」

 目の前から退かない八雲の胸を両手で押し、私は部屋に戻ろうとする。しかし……

「ダメ。まだ行くな」

 八雲から抱きつかれると、やはり戻ることは阻止されてしまった。

「……」

「メイド……椿……もっとキスして……」

「……」

 抱きつかれたまま甘えた声でねだられると、全身に冷や汗しか出ない。

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