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甘党な愛
第5章 五

* * *

 朝食の後片付けが済むと、私は恵の部屋へ向かった。

「恵、仕事って何?」

「椿ちゃん、おいで」

 ドアを開けて、ソファに座っていた恵へ聞くと、笑顔の恵から手招きされ部屋へ入る。

「これ全部食べて良いよ」

 すると、そう機嫌良く言われて一瞬不思議に思うも、すぐテーブル上のスイーツ達に気付くと目を輝かせた。

「えっ?良いの!?」

 テーブル上には色とりどりのマカロンや、多種類のケーキにプリンがスイーツタワーに置かれている。どれも銀座で売っている様な高そうなものばかり。……でも一体何故くれるの?

「……どうして?私誕生日でもないけど……」

「良いから、隣座って」

「うん……」

 戸惑いながらも、恵からソファをぽんぽんと叩いて見せられると、恵の隣へ腰を下ろす。そして、

「昨日、八雲の前で甘いもの食べた分、俺の前で沢山食べて」

 取り分け用の皿を渡されると、ごくっと唾を飲んだ。


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