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甘党な愛
第5章 五
「恵って良い人だな!」
ただのエロ男だと思っていたが、きっとメイドの仕事を頑張っているからご褒美として用意してくれたのかもしれない。有り難く頂こう。
「頂きます!」
ウキウキしながら、私はトングでピンク色のマカロンとチョコケーキをお皿に乗せる。そしてすぐにフォークでケーキを一口口へ運ぶと、微笑みながら小さく呟いた。
「……美味しい……」
甘い。幸せ。最高過ぎる。なんて幸せなんだろう。こんな幸せを感じさせてくれて、恵は天使だろうか。
「ありがとう、恵」
恵の方を見てニコッと微笑む。すると……
「あー……やっぱ、どうしようもない……」
真剣な顔で低く恵は何か呟くと、すぐに微笑み返した。
「良いよ。椿ちゃん甘党だから、喜んで欲しかっただけ。昨日から八雲が来て大変だったでしょ?」
「っ……分かってくれる?」
やっぱり何て良い人なんだろう。恵がキラキラ光ってる様に見えてきた。