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甘党な愛
第8章 八
「……」
恵って結構良い奴かもしれない。……いや、でも、騙されちゃいけない。こいつは女好きのエロ大王で、私を騙した詐欺男。笑顔の裏は、何を考えているのか分からない。
「逃げない様に鎖で繋いどくか?」
「っ!?」
唐突に八雲が話すと、私は再び布団の中で身震いしながら顔を青ざめた。
「……もう良いんじゃない。夜逃げだろうが夜逃げじゃないだろうが。今は……藤咲さんが体調を回復させることが一番大事でしょ」
八雲の隣に立つ後嶋が冷静に話すと、一瞬部屋が静まり返る。