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キミを愛シテ溺れてる
第1章 *キミを愛シテ溺れてる 1
違う。正確には四個目だ。
「そのチョコケーキ、何回もお代わりしてるとか有り得ないし。風子ちゃんはどれだけ食うの」
「大地くんだって、エスカルゴのオニオンオリーブオイル焼きを三皿も頼んだくせに」
「チョコよりはヘルシーだよ!甘ったるいのよりマシだから」
「このチョコは甘すぎなくてツーンとして美味しいんだもん」
「なにその味。食レポ下手だねー。それじゃ美味しさが全然伝わってこないし、わさびでも入ってんのかって感じ」
同じ歳で話しやすいのか、大地とは言い合いをする風子。
飾らずに話し合えるのが羨ましいと思いながら、俺は二人の会話に耳を傾けていた。
ツーンとするチョコレートケーキか……。