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キミを愛シテ溺れてる
第4章 *キミを愛シテ溺れてる 2
「これは高校生の時だから参考にならんな。今の彼女の莉乃にはピアスをあげた気がする。後、ショネルのバッグを欲しがってたから今年はそれかな」
「ピアスにバッグか……」
風子は耳に穴を開けてないからピアスは使わなさそうかな。
バッグも最近新しく買ったようだし、必要だろうか……。
「まっ、頑張れ。女が好きそうな物を選んでおけば大丈夫だ!風子ちゃんはいい子だから何をあげても喜んでくれるって」
「――――私がどうしたんですか?」
話している途中で、塩おにぎりを盛った皿を持った風子がやって来て首を傾げる。
「塑羅緒が風子ちゃんのことを好き過ぎてつらいんだってよ」
間違ってはいない。
海田が話していた内容を隠して気遣った言葉に、風子はパチパチと大きく瞬きしてから困った顔をした。
もうすぐ付き合って三ヶ月になるし、別れるつもりでいるからそんな顔をするんだろうか。
何も言わない風子は俺から目を逸らしてテーブルの上に皿を置いた。