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キミを愛シテ溺れてる
第4章 *キミを愛シテ溺れてる 2
店を出て暫く歩き、曇天の冬空を見上げると白い雪が少しずつ降ってきた。
傘は持ってきていない。
頭や肩に雪がのる中、脳内に印象深く残っていたのはハートのネックレスのことだった。
思い出してしまう。
風子と関わり始まった時のことを……
* * *
彼女と出会ったのは何歳の頃だったんだろうか。
小さい頃のことはもう鮮明に覚えていないから曖昧な記憶だ。
恐らく俺が十歳になるか、ならないかの頃だった気がする。
俺の父さんの友人が風子の父親だった。
家に遊びに来た時に、風子も一緒についてきたのが最初の出会い。
風子は引っ込み思案そうで、ずっと父親の後ろに隠れて大人しくしていた。
父さんから遊んでやるように言われて、仕方なく俺から声を掛けてみる。
「一緒にゲームする?」
「うん……」